写真:The New York Times/アフロ

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「シェールガス革命」に賛否両論の声も

インフォグラフィックス2013.10.4 17:11

 天然ガスの一種で、「世界の資源地図を塗り替える」とも言われているシェールガス。石油や石炭と比べて熱効率が良く、二酸化炭素の排出量が少ないため、「化石燃料の優等生」と言われているが、一体どのような資源なのだろうか。AFPの動画グラフィックスで、資源の概要や採掘方法について詳しく解説している。


 シェールガスは、堆積岩の一種である頁岩層(シェール層)に含まれているガスのこと。採掘可能な埋蔵量は全世界で推定206兆立方メートルと言われている。東京ドーム1個分が約124万立方メートルなので、それで割ってみると東京ドーム約1億6600個分となる。計り知れない量である。



 埋蔵量は北米とアジアで約半分を占めており、北米では採掘技術の発達で低コスト化が実現している。これまでの天然ガスと比べ、1ヵ所に貯留しない性質があることから、井戸を掘って噴き出す方式では採掘できない。その代わり、「フラッキング」と言われる水圧破砕法が用いている。

 地下1500~3000メートルの深さにあるシェール層まで垂直に井戸を掘り、シェール層に至ったところで、その井戸に高圧で水を注入する。岩盤にひびが入ると、ガスが放出され、それを地上で受け止める方式である。

 この方法にはいくつか問題点が指摘されている。注入した水に含まれる化学物質が地下に残留し、飲み水となる地下水が汚染される可能性がある。また、温暖化の要因の一つとされているメタンガスまでもが地上に漏れ出てくる危険や、採掘自体が地震を誘発するという指摘もあるという。こうした問題点から、反対運動まで起きている地域もある。

 一方、シェールガスは熱効率の高い資源の登場に注目や需要が集まり、新たな雇用も生み出し、「シェールガス革命」とまで呼ばれている。日本では地質の都合上、シェールガスの採掘は難しいが、商社や電力会社が米国からのシェールガス輸入プロジェクトを進めている。


 日常生活でガスの成分を考えることはあまりないが、この「シェールガス革命」が日本の電力や産業に影響を及ぼす動きであることは注視しておきたい。

関連リンク:NHK 時論公論「シェールガス 日本へ」

まり

広告制作会社を経て、マーケティングリサーチ、ソーシャルメディア分析業務に従事。 趣味でFlashやイラストレーターをかじったこともあり、データ×デザイン=インフォグラフィックスに興味津々、修行中。

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