写真:ロイター/アフロ

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ネット選挙、動画の活用はこれから

2013.7.24 11:50

 インターネット上の選挙活動が初めて解禁となった参議院選挙。TwitterやFacebookの他にも、動画の活用も目立っていた。ここでは7月中に、YouTube内の各政党公式アカウントで公開された動画の中から、主な政党をピックアップし、動画の活用状況とユーザーの視聴状況について分析してみた。動画の本数、再生回数などは7月22日時点で集計した。

 今回の選挙で過半数の議席を確保した自民党は、党のイメージCMが再生数の上位を占めていた。一番の人気を集めていたのが「進む、総裁 篇」で474,147回だった。CM以外では「安倍晋三総裁ネット第一声 ネットユーザーの皆さんへ」がよく見られていた。自民党公式アカウント全体では動画の総時間は17時間48分49秒、動画本数は31本、583,215回の再生数、総コメント数は508件だった。

 アップされていた動画の総時間が自民党に次いで多かったのは民主党で、5時間07分34秒。再生数トップは海江田万里代表の第一声動画で3,000回だった。民主党は他にも公認候補者の紹介動画などにも力を入れていたが、全体的な再生数は伸び悩んでいた。民主党公式アカウントでは74本の動画が投稿され、再生数は約21,752回、総コメント数は2件だった。

 社民党は福島みずほ代表の演説動画がメインで、選挙期間中はほぼ毎日、動画をアップし、7月中の動画本数は80本となり、全政党で2番目に多かった。ただし、動画の9割以上は2分以内の短い動画で、街頭演説そのものがじっくり視聴できるような、尺の長い動画はYouTube内では見つからなかった。社民党は、シェアされやすい短い動画をYouTubeにアップし、街頭演説などの長いものはUSTREAMでライブ配信などと、使い分けを行っていたようだ。

 動画の総本数は少ないものの、日本維新の会の橋本代表の動画はよく見られていた。演説動画15本のうち、約半数は再生数5,000回以上だった。

 全政党アカウントの中で、7月中もっとも再生数があった動画は幸福実現党の「幸福実現TV CM動画」。生放送番組のためのCM動画だが、約95万回の再生があった。テンポの良さが受けていたようだ。

 全体としては、政党のイメージを伝えるCM動画や、党代表の動画はよく見られるものの、候補者紹介などは再生回数が少なかった。有権者にとって、これらの動画は候補者選びの参考になるものの、シェアに結びつくような話題性が欠けていた。動画をネット選挙で活用し、より注目を集めるには、政治への無関心、無党派層にも分かりやすいメッセージが必要になのかもしれない。

政党公式アカウントの動画本数

政党公式アカウントの動画本数

政党公式アカウントの総再生回数

政党公式アカウントの総再生回数

※本記事は、YouTubeの各政党の公式アカウントを対象に、7月1日から22日までの動画・再生データを基に作成。この期間中動画の公開が無かったアカウントについては除外した。

保科 雄太

1981年生まれ。本サイトではサイトコーディングやデザインなどを担当。データビジュアライゼーションの勉強中。甘いものとお酒が大好き。

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