写真:Imaginechina/アフロ

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中国のネット規制、監視員は「約200万人」

2013.10.7 16:41

 5億人超のネット人口を抱えている中国は、政府批判を抑え込むため、ネット監視を強めている。国内メディアによると、中国政府は10月5日、国民のネット利用状況を監視するために「約200万人の監視員を採用している」と明らかにしている。中国当局はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を中心にネット監視を強化し、さらにモバイル向けアプリの情報規制にも乗り出しているようだ。

 国営京報網(Beijing News)記事によると、約200万人のネット監視員は、中国当局から報酬をもらい、キーワード検索で利用者の多いソーシャルメディアやミニブログに投稿されるテキスト、写真、動画などを確認し、当局担当者にレポートしているという。

 中国ではTwitterやFacebookへの規制があり、ほとんど利用できない。そのため、TwitterとFacebookの要素を併せ持つ中国独自のSNS「新浪微博(シナウェイボ)」が影響力を持っており、中国当局の監視対象になっている。

 シナウェイボは昨年末時点で5億アカウントを超え、1日あたり1億件前後のコメントが投稿されている。

閲覧回数5,000回、再投稿回数500回で「最高3年の禁固刑」

 中国の最高人民法院は9月になって、ネット利用者が政府批判や国家について誤った情報をネット上に掲載し、そのコメントなどの閲覧回数が5,000回、もしくは再投稿回数が500回に達した場合、最高3年の禁固刑の罪に問うというガイドラインを発表している。

 実際にシナウェイボなどで反政府的なコメントを掲載していたブロガーや評論家は今年に入り、中国当局から警告を受け、方針に従わないということで逮捕者も出ている。

禁止情報が閲覧できるニュースアプリは警告、サービス停止へ

 中国ではTwitterとFacebookだけでなく、「YouTube」「The New York Times」「BBC」などの海外情報の閲覧も制限されている。しかし、一部のモバイル向けニュースアプリでは禁止されている海外情報がコンテンツとして閲覧できるようだ。中国当局は9月から、違反しているアプリ事業者に警告し、是正しない場合はサービスの停止、関連サイトの閉鎖に乗り出すとしている。

 一方、中国全土でネット監視が強化されても、深セン、上海の「経済特区」「自由貿易試験区」においては、ネット解禁が宣言されている。海外投資、誘致を呼び込むための規制解除だが、特区・試験区の外に出れば、やはりネット閲覧制限、監視員200万人による検閲がある。「規制」と「解禁」という2つの相反する動きを同時に進めている中国。世界最多のネット人口を抱えている中国が、どこまでネット情報をコントロールできるのか、今後の動きに注目したい。

Ryuichi

新聞記者、報道カメラマンなどを経てインターネットサービス、ポータルサービスの会社を転々とする。外資企業と国内企業を行き来して、国産オリジナルのWebサービスをいつか創り出そうと夢見ている。現職は何でも本部長。

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