写真:アフロ

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炎上多発の年、解決の鍵はスマホネイティブ

2013.12.16 19:16

 2013年も残すところあとわずか。今年はTwitterやFacebook、2chなどのSNSで炎上事件が多発し、「バイトテロ」が社会問題化した年でもあった。7月から9月にかけて、スーパーやコンビニなどの飲食チェーンにおいては冷蔵庫に従業員が入った写真がネットに出回り、各メディアで取り上げられていたのは記憶に新しいところ。最近は「寒くなってきた」からだろうか、冷蔵庫の炎上話は聞かなくなったが、来年もスマートフォンの普及が進めば同様の炎上事件が発生する可能性はある。


根本的な原因は急速なスマートフォンの普及

 そもそも2013年、主に青少年を中心に、なぜこれほどまでに炎上事件が多発するようになったのか。その原因の一つには青少年へのスマートフォンの普及がある。総務省の平成25年度青少年のインターネット・リテラシー指標等によると、青少年(※本調査では高校1年生が対象)のスマートフォン普及率が平成24年度の59%から84%へと急速に普及している。実に高校生の7~8割はスマートフォンを所持しているという驚きの結果だ。これまで家族・友人という限られた世界で情報を共有していた青少年たちが、スマートフォンの入手で、突然オープンなインターネットの世界に「無知」の状態のまま情報を発信してしまった結果である。

平成25年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等:青少年の利用機器の現状

平成25年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等

解決の鍵はスマホネイティブのリテラシー向上

 最近では、今夏と比較すると炎上事件が少なくなったようだ。いくつかの企業にヒアリングを行うと、飲食店を中心にアルバイト社員に対するSNS利用で発生した事件の周知や誓約書など、ある程度の対応を行った企業も少なくない。また、たくさんのメディア露出で、少なくとも炎上事件を認知していない学生はいないであろう。

 では、来年以降はどうだろうか。鍵を握るのは、パソコンを利用せずにスマートフォンでネットを利用する「スマホネイティブ世代」だ。総務省の調査によると、インターネット接続に「PCをよく利用する青少年」よりも、「スマートフォンのみを利用する青少年」の方がネットリテラシーは低い、という調査結果が出ている。

 来春以降、中学・高校への入学・新学期というタイミングで新しいスマホネイティブがさらに増加し、新しくアルバイトなどを始める人も少なからずいるはずであり、ネット炎上が繰り返される可能性はある。

平成25年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等:ILAS指標とアンケート結果との現状分析

平成25年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等

 ネット炎上対策のみならず、有害コンテンツへの適応、プライバシー保護、適切なネットでのコミュニケーション能力醸成など、スマホネイティブ世代へのネットリテラシー教育への課題は多い。

 2013年は意図も簡単に炎上する例が目立った。中には本当に大変な被害にあった企業も存在するが、中には企業側の対応にも「損害賠償請求はやりすぎ!?」「閉店するまでか!?」などの声も聞こえるのが実状だ。

 こんなにネット炎上が起きているのは世界を見渡しても日本だけだ。日本全体で青少年を温かい目で見守り、教育していく社会への変革が求められている。

参考:相次ぐ炎上事件、問われる従業員対策

Yoshiyuki

企業のソーシャルメディア活用の立上げ・運用支援・分析をする傍ら、buzzoo.jpの運営を行う。大学時代に学んできた統計学・データマイニングの経験を活かし、将来は21世紀最もセクシーな職業を目指している。お酒大好き浦和っこ。

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