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Twitterでのストライキ:500件以上つぶやくキュレーターの存在

2014.6.16 23:15

 5月中旬、外食大手ゼンショーホールディングス傘下の牛丼チェーン「すき家」を対象に、5月29日の「肉(ニク)の日」に、従業員による一斉ストライキをしようと呼びかける運動が、Twitter上のハッシュタグ「#すき家ストライキ」を利用して広まっていたのは記憶に新しいところだ。ネット上では「中心を持たない新しいスト」とも言われ、労働組合を介さず指揮する存在がいない動きとして注目を浴びた。一方、Twitter上の拡散状況を分析すると、このハッシュタグを拡散させようとする「キュレーター」が存在していた。あるTwitterのアカウントは、500件以上のツイートをRT(リツイート)し、自らもつぶやくなど、話題を活性化させようとする「議論のハブ役」が存在していたようだ。

 分析には、NTTコムオンラインの口コミ分析ツールBuzz Finderと株式会社ONTROXの複雑ネットワーク統合解析エンジンIDG(Insight Digger)を活用した。

 *BuzzFinderは、NTTコム オンラインとTwitter社との提携により日本語ツイートの全量を取得し、国内最大級のクチコミを対象としたリアルタイム分析サービスです。


拡散の様子を視覚化

 5月15日から5月30日の期間、「#すき家ストライキ」が含まれるツイートデータ52,000件を対象に、ツイートへの返信やリツイートなど、Twitterアカウント同士のやり取りを視覚化した。グラフ上の点が「ユーザーやメディアの記事」を示しており、グラフ上の線が「情報のやり取り」を示している。線と点が密集している部分は活発に議論がなされていると解釈ができる。Twitter上のやり取りを時系列で追うと、期間中常につぶやき続けているユーザーが複数存在することがわかった。

「#すき家ハッシュタグ」のTwitter上のやり取り(5月15日-5月30日)


複数の強烈なキュレーターの存在

 この「#すき家ストライキ」の議論の中には、政治家やタレント、企業公式アカウントのように、情報発信の中心人物になるインフルエンサーが存在していない。一方、自身も意見をするのに加え、各ユーザーのツイートをリツイートして議論を活性化し続けている、いわば「キュレーター」と呼ばれるアカウントが複数存在する。

 強烈なキュレーターアカウントは、この半月の期間中、他のユーザーのツイートを450件以上リツイートしている。また、ツイート回数上位20のアカウントは実に100件以上の「#すき家ストライキ」関連のツイートをリツイートしており、彼らの存在が、議論を冷めさせることなく、話題が継続した大きな要因の1つではないかと考えられる。

ツイート回数上位20アカウントが、他のユーザーのツイートを引用した回数

図2

 なお、これらの上位20のTwitterアカウントを中心に、どのような人たちがキュレーターとなっているかを書き込み状況から読み解くと、ゼンショーHDのアルバイト従業員アカウントと思われるアカウントはほとんど存在しない。 また、議論の内容を見てみると、全体としては「すき家、そのものの議論」というよりは「すき家の件をネタにして日本の労働環境全体を議論」している傾向が見られた。


 Twitterでは話題になったものの、この運動の実情は、従業員やそれに近い人はほとんど存在せず、話題だけが先行し周辺の人たちだけが議論を繰り返す「当事者不在の運動」であった。

 本人やそれに近しい人物は、身元がばれてしまうのを恐れ、発言が少なくなる部分はあるが、話題だけが一人歩きし、ストライキ運動として成立したかは判断が難しいところだろう。

Yoshiyuki

企業のソーシャルメディア活用の立上げ・運用支援・分析をする傍ら、buzzoo.jpの運営を行う。大学時代に学んできた統計学・データマイニングの経験を活かし、将来は21世紀最もセクシーな職業を目指している。お酒大好き浦和っこ。

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