写真:アフロ

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「家事ハラ」ソーシャル炎上はどのように広がったか?

2014.8.18 18:24

 共働き家庭が増える中、旭化成ホームズの「共働き家族研究所」が発表した「妻の家事ハラ白書」が話題となった。家事を「手伝う」夫に対する妻の小言を「家事ハラ」という言葉で表したこの研究発表に対して、共働き家庭の女性や、家事役割を分担して担っている男性からの批判が巻き起こり、にわかに炎上状態となったのだ。

 近年散見されるようになったこうした “ソーシャル炎上”といった現象はどのような媒体がキーとなり発生するのだろうか?今回、ネット上の話題の拡散を可視化するツールを用いて、「家事ハラ」騒動がどのように拡散していったのかを分析した。

 なお、分析にはNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社の口コミ分析ツールBuzzFinderと株式会社ONTROXの複雑ネットワーク統合解析エンジンIDG(Insight Digger)を活用し、「家事ハラ」「家事ハラスメント」という2つのキーワードで2014年7月14日~2014年8月7日の期間で集計を行った。

*BuzzFinderは、NTTコム オンラインとTwitter社との提携により日本語ツイートの全量を取得し、国内最大級のクチコミを対象としたリアルタイム分析サービスです。


拡散の起点を可視化

IDG「家事ハラ」

 上記の図が、ツールを用いた分析結果である。一つ一つの点がそれぞれのウェブサイト(Twitterアカウント、ニュースサイト等…)を表し、線がそのつながりを示している。この図より、今回の話題の拡散ではいくつかの点(ウェブサイト)が周囲への影響力を持ちながら、話題を相互に拡散しあう集団が形成されたいたことがわかる。


拡散させているのは誰か?

 これらの点、つまり「家事ハラ」論争の中心となったウェブサイトはどういったものなのだろうか?分析の結果、ニュースサイトやTwitterの個人アカウントがインフルエンサーの中でも多数を占めていることが分かった。 【グラフ】家事ハラ

〈「家事ハラ」論争のインフルエンサーとは? 2014/08/11 〉

Powered by BuzzFinder and IDG


具体的なインフルエンサーは以下のようなものであった。


Twitter(個人)

・佐々木俊尚氏 (@sasakitoshinao) 作家・ジャーナリスト

・乙武 洋匡氏(@h_ototake) 東京都教育委員・ライター

・上野千鶴子氏(@ueno_wan) 元大学教授/NPO理事長

・李怜香(@yhlee) 社会保険労務士・カウンセラー・コンサルタント   等…




Twitter(ニュース・bot)

・BLOGOS編集部(@ld_blogos)

・はてなブックマーク::Hotentry(@hatebu)  等…


サイト(まとめ・ニュース)

PR TIMES

Yahoo!ニュース

ハフィントンポスト日本版

ライブドアニュース

ダイヤモンド・オンライン    等…


家事ハラyahoo

togetter

Pouch   等…


サイト(ブログ・その他)

斗比主閲子の姑日記

・YouTube(リンク切れのため非掲載)


旭化成ホームズ公式

旭化成ホームズ へーベルハウス公式ホームページ 「妻の家事ハラ白書」

・旭化成ホームズツイッターアカウント(@asahikaseihomuz)


 「家事ハラ」騒動の拡散に影響力を発揮したのは、大手ニュースサイトやまとめサイト、またそれと並んで、大きな発信力を持つツイッターの個人アカウントであった。それも、取り上げた乙武氏や佐々木氏のような著名人ばかりではなく、フォロワーを多数抱える主婦や会社員のツイートも大きな拡散力を持っていた。企業からの公式のニュースリリースや、ニュースサイトの発信だけでなく、個人のツイッターでの発信も同等の影響力を持つようになった現代のソーシャルメディアの在り方をよく表した結果となった。


IDGコメント 家事ハラ

 今回調査を発表した企業にとっては思わぬ反応を受けてしまった格好だが、ブランドイメージのコントロールやリスク回避のために、企業はこうしたソーシャル炎上におけるツイッター上の個人発信の影響力の大きさも、考慮しなければならない時代になってきていると言えるのではないだろうか。

Takuma

学生時代は社会学専攻としてダイバーシティ研究に取り組み、現在はIT企業でSNSマーケティング事業の分析と運営を担当している。趣味は海外旅行と英会話。

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