写真:ロイター/アフロ

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「テッド」に洋画復興の活路!?

トレンド・ライフ2013.6.24 13:33

 昨年(2012年)の日本における映画興行収入の大きな動きとして、洋画興行の大きな落ち込み(対前年比82%)が挙げられる。2008年から続く洋画の興行収入が邦画を下回る「邦高洋低」傾向は昨年度、さらに加速した。厳しい洋画興行の背景を探るため、昨年同時期に実施した調査の2回目となる「映画館での映画鑑賞に関する調査」を実施した。

 今回の調査は2013年5月23日から同5月29日まで実施、10代~70代の男女を対象に3,189人の有効回答を得た。

 洋画の鑑賞率を前回調査と比べてみると、30代男性、60代以上の男性を除き、全体的に前回調査よりも鑑賞率が低下している。中でも、洋画の鑑賞率が最も低かったのは10代で、1年以内の映画館鑑賞者のうち男性が39.8%、女性が44.8%だった。前回調査と比較しても9~17ポイント低下しており、若年層の洋画離れが進んだことが明らかになった。

 そんな中、今年に入って洋画の「テッド」が興行収入40億円を超える大ヒットとなった。日本でのヒットが難しい「洋画」×「コメディ映画」としては異例の快挙といえる。

 今回の調査で「テッド」の鑑賞率を性年代別にみると、最も高かったのは10代の女性だった。その鑑賞率は映画館鑑賞者のうち17.9%で、決して高い数字とはいえないが、「テッド」の鑑賞形態をみると、誰かと一緒に観に行く(複数名鑑賞)が7割を超えている。その場のリアクションを知人と一緒に楽しめる映画として受け入れられ、動員数にも影響したものと思われる。また「テッド」を観に行った理由として「予告編・CMを観て興味をもったから」が他洋画と比べて高く(63.0%)、「予告編・CM」の重要性を再認識させる。

 今年は「テッド」のほかに、「レ・ミゼラブル」が大ヒットし、洋画復興の兆しがみえる。映画興行の書き入れ時となるサマーシーズンに公開される映画のラインナップをみると、例年以上に大作が目白押しである。中でも、筆者が注目している映画は、「パシフィック・リム」(8月9日公開)、「マン・オブ・スティール」(8月30日公開)、「エリジウム」(9月20日公開)の3本。いずれも評価の高い監督による久々の新作であり、大スクリーンでの鑑賞にうってつけの映画だ。

調査結果の詳細はこちら:映画館での映画鑑賞に関する調査 (gooリサーチ)

らいち

商業施設の内外装工事を請負う会社での営業を経て、現在、畑違いのIT関連会社に在籍。マーケティングリサーチ業務に従事。自称、映画オタク。2012年のベストは「ドライヴ」。生涯ベストは「E.T.」。

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